厄除けの神様して知られるしょうきさま
多くの観光客が行き交う京都や奈良の中心エリア。
この辺りを歩いていると建物の屋根や小屋根の上にちょっと不思議な小さな像が置かれているのを見かけます。
これはしょうきさん(鍾馗さん)と呼ばれている神様の像です。
厄除け、とくに疫病除けの神様として知られている神様で、江戸時代には流行病が起こった際に有名な絵師が描いたしょうきさんの像が販売されてあちこちの家で飾られたと言われています。
あの葛飾北斎が描いたこの神様の作品も残されており、かつて人々がこの神様をどんな姿でイメージしていたのかを知ることができます。
もともとは中国の神様、それも道教という民間宗教で進行されている神様です。
言い伝えによるとこの神様はもともと実在の人物で、難関として知られる科挙という中国の国家試験に何度も受けたものの、結局合格できずに自殺してしまったそうです。
その後皇帝が病に伏せたときにこの人物が夢の中に現れ、自分が死んだ時に皇帝が手厚く葬ってくれた恩を返すと告げます。
すると目覚めた皇帝は病がすっかり治っていることに築き、画家に夢の中で見たその人物の姿を描かせます。
その絵が民間に知られるようになり、疫病除け、魔除けの神様として信仰されるようになったのです。
日本に入ってきた時期は定かではありませんが、しょうきさんを描いた国内最古の図として平安末期のものが残されています。
京都や奈良の住宅の屋根に置かれるようになったのは江戸時代末期頃からと考えられており、以後急速に広まりました。
現在見ることができるこの神様の像はその流行の名残ということになります。